絵に猫いた城・序
 
すなわち自遊猫が原点。母なるブログ。
 


俺と私の物語の再開

自分の建てた別荘なのになんでだろう…
入ることに、すごく抵抗があった。

ずっとずっと逢いたかった人がすぐ近くに居るのに
私の中なにかが、近づくことをためらった。…多分、怖いんだ。
また、単なる都合の良い見間違えでした。で、終わってしまうことが。

でも違うのかな。
見間違えであるはずのキミは、私に近付いてきた。
聞きたかったあの声で、私の名前を呼びながら。

そして、私に向けられる懐かしくて綺麗な空色の瞳。
これといって驚いた素振りもない。私の知っている、キミ。

私、どうしたら良いんだろ。。

聞きたいことは、いっぱいある。
話したいことも、いっぱい いーっぱいある…!

けど、消えてしまうんじゃないかって疑いが払拭出来ない。
これが夢であるならば、もしそうなら この夢が覚めないうちに
一秒でもキミを見ていたい。そう思うと何も話せなくて。。



ティーダ:「どーしたッスか?ユウナ。ぽけーっとしちゃって。」

私の中でずっと止まっていた時間が動き出す様な、色付く様な感覚を覚えた。
思い出にすがり付いていた時間。
私の物語、あらすじばかりだった時間。

ユウナ:「キミだよね…?キミ、ティーダ なんだよね?祈り子様の夢じゃ 無いんだよね…?」
ティーダ:「そこまで言われると、自分を疑うッスよwwぇと、多分…?」

そのリアクションに安心した。
確信に変わった瞬間。
変わらない。やっぱしキミは、私の知ってるティーダだ。



ユウナ:「お帰りなさい・・・!」

…嬉しかった。
キミの温もりが、声が、姿が、何もかもが。
もう、逢えないと思ってたから。。

でも、信じてもいた。いつか、帰ってきてくれるって。
指笛吹いたら、飛んできてくれるって。
キミが約束、してくれたんだもんね?





ユウナ:「・・・ねぇ?どうやって、この世界に来たの?」
落ち着いたところで、聞きたいことの1つ目 聞いてみる。



ティーダ:「・・・それがッスね。。」
後頭部に手を添え視線をそらすキミ。
・・・説明しにくいこと、だったのかな・・・?





・・・信じてもらえるワケないッスよね。。
星がいっぱいの満月の空を、綺麗だなーって眺めていたら
その日はブリッツの試合連チャンで出場してて、疲れ切て寝ちゃいましたー。なんて。

んで、目が覚めて見慣れない世界だなぁって捜索してたら
妙に落ち着く民家を見つけたんで泊まらせてもらおうとか思ったら
実は誰も居ないのに鍵が開いてて、外に居るのもしゃくだから休ませてもらおうってあがって

しばらくしたら、
ユウナが偶然通りかかって、運命の再会・・・なんて。。

うまく出来すぎてる・・・。
嘘下手って言われる俺でもおかしいと思うッス。。
それをストレートに言ったところでねぇ。。

ユウナ:「嘘、下手だね。。」
ティーダ:「へ?」

不意にユウナが笑って呟いた。



ユウナ:「必死になって何か考えてるの、すぐわかるよ?」
ティーダ:「あぁ、、まぁ うん。そうッスね。」

嘘を考えているというよりは
本当のことが嘘っぽいから、いかに納得出来る成り行きにしようかと考えてるんだけど・・・。。
まぁ、確かに本当のことっぽくした嘘を考えてるワケッスもんね。。

あー・・・頭が痛くなってきたッス。。

ティーダ:「しかしさぁ!」
ユウナ:「ん?」

ティーダ:「成り行きはどうであれ、再会出来たことは素直に嬉しいッスね!」
ユウナ:「うん。・・・本当に良かった。」

ティーダ:「ユウナ、変わらないッスね。いい意味で。」
ユウナ:「ティーダも変わらないね。いい意味でv」

シンのいなくなった世界で、一緒にいたいと思ったユウナのいる世界に俺は来たんだ。
ここからまた、俺の物語も再開するんだ。
止まっていたシナリオ、俺達で作るんだ。。

ユウナ:「ねぇ?・・・もう消えない、よね?」
ティーダ:「消えないッス!折角ユウナに逢えたんだ!消えてたまるかっつーの!!w」

これからの最終章、ハッピーエンドにしてみせるッスよ・・・!!



5月15日(水)22:21 | トラックバック(0) | コメント(0) | 物語 | 管理

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